「高坂くんは
 村長に家族を殺す、って脅されたから
 瑠璃を殺そうとしたんだ。
 そしてまた、
 瑠璃もそう村長に脅されて
 高坂くんを殺した。
 ずっと瑠璃は演技してたんだ…」


お父さんは何も言わず、
黙って私の話を聞いてくれた。

話していく内に
殺人光景とあの時の恐怖が蘇る。

高坂くんの声。
瑠璃が人を簡単に殺す所―‥


あの時の恐怖のせいで身体が小刻みに震える。
人が怖い‥
人が信じられない…
勝手に流れる涙。