私は帰ってから
何もなかったかのように
自分の部屋に戻り、
7時になるといつもと変わらず、
普通を装い、リビングへ行った。


「おはよう」
「おはよう♪」

お父さんと葵の
そんな挨拶に胸を撫で下ろした。


「花お姉ちゃんの目、クマさんがいるー」

葵が私の目の下を指して言う。
そして
お父さんにも目をまじまじと見られた。


「本当だ。
 花、寝不足なのか?
 遅くまでゲームでもしてたんだろ」

「うっうん」


「何で嘘をつくんだ、花。
 ゲームで
 夜更かしなんてしたことないだろ」