何をどう話して、どう過ごしたか…

かほは記憶がない程に緊張していた。


しかし、何のブランクも感じないまま

今までと変わらず会話が弾んだ。



「かほちゃん、痩せたね」

「誰のせいだと思ってるの!」


そんな冗談も自然と交わしていた。





よしきがいきなり真面目な顔になって言った。


「今日はどうして来たの?
かほはどうしたいの?」


「私はやり直したいよ」


「また傷つくかもよ…」


「そんなの、お互いさまじゃん」


「戻れなくなっても知らないよ…」


暫く沈黙が続いた。





《傷つくかもよ?》


その言葉の裏にどんな意味が含まれているかも知らずに

かほは、目の前のよしきのことしか考えられなかった。



あの輝いていた日々を取り戻したい……


ただそれだけしか頭になかった。




「いいもん!!」



かほは夢中だった。

とにかく必死だった。



かほの言葉を聞くと

よしきは静かにかほの身体を床の上に倒した。




そして二人は抱き合った。



今までの距離を埋めるかのように

何度も何度も求め合った……。



.