若葉の蒼さが眩しく感じる季節…


よしきの家でテレビを見ていると、天気予報が流れた。


《○○地方、明日は雨…》

アナウンサーが言った。



「あ〜あ、お兄ちゃん可哀相!

今野外学習行ってるんだけど

あの子修学旅行の時も雨だったんだよねぇ〜」



そう言ったあと、かほは


《しまった!》

と後悔したが、時はすでに遅し…



よしきは目を丸くさせて

「そんな大きな子がいるの?」

かほを振り返り尋ねた。


「…う、う…ん・・・中2と6年生…」


「えっ?!すごい若い時産んだんだね!」


よしきの顔が少し引きつっているように感じた。



ここまで来たら

もう正直に言うしかなかった。



「……ごめん、実は…

私38なの」


よしきは驚きを隠せず、放心状態で言葉も出ないようだ。



…嫌な雰囲気が流れた。


今度こそ、嫌われるに違いない…

かほは覚悟を決めた。





―――ガバッッ!

よしきがいきなりかほに覆い被さるようにして

床に押し倒した。



あまりに突然で殴られるのかとビックリしたかほは腕で顔を覆った。





「38歳の誕生日、おめでとう…

言ってなかったよね?」





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