「俺はかまわないよ…」
かほは耳を疑った。
と同時に嬉しさが込み上げ
思わず涙が出そうになった。
しかしここで動いては
よしきの本音が聞けない…
かほは涙を堪え
呼吸が乱れないよう
気遣いながら
次のやりとりを待った。
よしきは
「彼女が産んだ子だから、可愛がれると思う…」
そう続けた。
夢じゃないだろうか?
かほは何度も確認をした。
夢ではない
今、この耳でしっかりと聞いた・・・・・・
《子供がいても構わない》
《彼女の子供なら可愛がれると思う…》
胸が一杯になった。
でもよしきはきっと
小さな子だと思っているだろう。
まさか中学生と小学生だとは
想像もしていないだろう…
嬉しさ半分
不安半分の複雑な気持ちがかほを包んだ。
いつの間にか涙が止まっていた。
するとやはりよしきは言った。
「それにしても解せないんだよなぁ〜」
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