ただ、二人には

会える時間が限られていた。

子供が寝静まり、起きてくるまでの数時間…


いつも寝顔に

「ごめんね…」

そう呟いて

後ろ髪引かれる思いで

朝の4時や5時には一人家路へと急ぐ・・・



朝目が覚めて

隣で寝てたはずのかほがいない

と気付いた時…

よしきは何を想い

何を感じていただろう・・・・



よしきはよしきで

口に出せない苛立ちや不安を

心の奥底に秘めていたのだろう。





ある時…


「別居してくれないかな・・・・・」


唐突によしきが言った。

よしきの表情は硬く

緊張感が伝わってきた。