二人は気持ちを確かめ合うかのように
欲望のままに何度も求め合った。
一息ついた時、ふとかほは
シーツが濡れている感触に
肌がヒヤッとした。
もしかして・・・
これって・・・・・
そんなにアタシ
感じてたんだ…
恥ずかしくなり
その件はよしきには触れなかった。
心地よい疲労感に
二人はほどなくまどろみの中へと
吸い込まれて行った・・・・
朝方目を覚ますと
急いで身支度を調え
まだ朝陽が昇りかけた冬の朝
いつもの待ち合わせ場所まで送ってもらう。
外の空気はひんやりとして
さっきまで乱れていた自分が
現実に戻されていくようだった。
この日かほは
生まれて初めての朝帰りを経験した。
よしきと一つになれた充実感と満足感・・・・・・
そしてグレーの空から覗くオレンジ色の朝焼けの美しさを
今でも覚えている。