秀人は冬のヨットのオフシーズンにも関わらず

日曜に仕事へ行くことも多かった。

また、一緒にいてもどこへ連れてってくれるわけでもなく…

一人でパチンコ屋に行ったまま

夕飯時になっても連絡が取れなかったり

という事もあった。



そんな週末が続くにつれ佳奈子は

どこか連れてってくれるボーイフレンドいないかな…?


いい人見つけて別れちゃおう!


そんなことを考えるようになっていた。


でも…出会いなんて

家に閉じこもってるだけであるわけない…



そんなやりきれない毎日を過ごしていた。



鬱は一進一退を繰り返し

季節の変わり目などは体調を崩すことが多く

以前のようにフルタイムで働く自信はなかった。


傷病手当は一年半の有効期限を過ぎ

今や失業保険で食い繋いでいた。