佳奈子は元々家でじっとしているタイプではなかった。
半年後、症状が軽くなったこともあり、広告でみつけた
《こどもクリニック》でパートを始めた。
子供に少しでも関わっていられるという意味では
結構楽しく、保育園に執着しなくとも
こういう道もアリだな、と楽しく仕事をしていた。
だが、今までパソコンも触ったことのなかった佳奈子は
それでなくともクリニックでの仕事すら初めてな上
《レセコン》という、病院独特のパソコンを使い熟すのに、とても大変な苦労をした。
院長の奥さんでもある年下の事務長にけむたがられ
二ヶ月でやんわり辞めて欲しいと匂わされやむなくそこも辞めた。

