よしきの家に上がるのは半年ぶりくらいだろうか…
玄関を入るとすぐに、模様替えされていることに気付いた。
玄関に掛けられた暖簾からすでに違っていた。
玄関を入るとすぐにある、キッチンの電化製品の位置が少し変わっていた。
そして・・・・・
リビングのテレビの上には、写真立てが置かれ
二人のプリクラがいくつか貼られていた。
さっきまでウキウキしていたかほは
それを見つけるなり一気に気持ちが萎えた。
《これのことか…》
あおいと話をした時、言っていた。
「写真立て置いてあるの、見たことありません?」
だが、一度も目にしたことはなかった。
それが今目の前にある。
もうバレてしまって隠す必要がないから?
よしきの神経を疑った。
だが、これも我慢しなければならないことなのか…?
自ら選んだこととはいえ
余りに残酷な現実に
逃げ出したい衝動に駆られた。

