かほは車のシートに体を埋め
今あった出来事が夢ではないかとの錯覚を覚え
しばらく放心状態だった。
二人が別れられない理由(ワケ)・・・・
過去の二人に何があって
何故よしきから別れを言わないのか…
あおいの何に遠慮しているのか…
しばらくボーッと考えた。
だがそんな二人の過去など、かほには知る由もない。
考えたところで、答など出ない・・・
それよりもよしきが"考えておいて"
と言ったそのことを考えていた。
かほの気持ちはすでに決まっていた。
今日ここへ来ると決めた時点でわかっていたことだ。
私はよしきが好き…
離れられない・・・・・
それが当然の答だった。
たとえあおいがいようと、よしきと会えない方が辛い。
かほの気持ちは完全に固まっていた。