Tears〜硝子細工の天使〜


よしきも自分と同じように思ってくれているのかもしれない…


いや、絶対そうだ……!



この時ばかりは何故だか

自分に都合よいことを思っていた。


メールを通して“勘”

というものが働いたのも事実ではあるが…


結局かほは単純な女なのだ。




かほの中によしきに会いに行く決心が固まりつつあった。


この一週間、あおいがいる間に会いに行こう…


挑戦的な気持ちだった。



かほにとって、よしきのいない人生は

色褪せたモノクロな世界でしかなかった。


音も光も何もない

ただ朝が来て夜が来る…


それだけだった。


もう一度光も音もある

色鮮やかな世界に戻りたいと切に願った。