Tears〜硝子細工の天使〜


10月も半ばになっていた。

かほはある決心をして探偵社に電話した。



「もう今回の件は結構です。

一ヶ月で決着着くと言われて、待っても待ってもこの調子では…

私狂いそうです。
いえ、もう狂ってます!

よい結果は期待できそうもありませんので…

ですから、残りのお金は払う気はありません!」


あおいと2.3度顔合わせ、後一押しだから…

と言う安部の言葉を遮り、一方的に電話を切った。



もう、何も信じない…

誰も信じない・・・・・



毎日工作がうまくいくか気になって頭から離れない。

元々マイナス思考だったので

うまくいくわけないとその頃は決めてかかり

絶望と無念さに心は荒んで行き

考えれば考えるほど

苦しくてたまらなかった。


それに伴い、体調にも変化が顕れた。


過呼吸気味で息を吸っても酸素が入ってこない…息ができない…

そんな状態がしばしばあった。


また、吐き気が止まらなく

立ち上がると吐き気をもよおし

トイレ駆け込み、実際吐いてしまうこともあった。



体から、すでにSOSが出されていたのだった。