駐車場に着き、車を止めメールを打った。


『着いたよ、赤い車の中にいる。』


『たぶん僕の後ろにいると思うよ』



はやる気持ちを押さえ、車から降りると

真後ろによしきから聞かされていた

真っ赤なスポーツカーが、夕日に照らされ、光を放っていた。



その車にもたれて携帯を触っている男がいた。


細身でモノトーンの服装に黒いキャップをかぶっている。

俯いていて、顔はわからない…


キャップの下から

金髪の背中まであるロングヘアーが、風になびいていた。



その姿はあまりにも美しく

まるで映画のワンシーンのようで

かほの目を釘づけにした。




そしてビビビッと電流が体中を駆け抜け

一瞬のうちにかほは恋に落ちた……。



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