ある日、かほはポストに入った小さな広告を見つけた。
人生に起こり得ることは
すべて巡り合わせで
その時必要なものが必ず用意されている……
そう実感した。
その広告には
【悩める貴女を応援します!】
と大きく書かれていた。
いつもはろくに見ないで
捨ててしまうような小さな広告。
なのに、どうして今日に限って見てしまったんだろう。
救いの手、かもしれない・・・・
そんな気がした。
【相談員は女性です。安心してあなたの悩みを解決致します。】
かほは悔しかった。
二人が一緒にいるのが許せなかった。
どうしても納得できなかった。
現実を受け入れる勇気がなかったのだ。
それは逃げていたのかもしれない。
現実から目を背け
現実を見ようとしなかった。
弱い人間だから・・・
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