真由美が言うように

夢を見ていただけなのかもしれない…


いや、夢だったのだ・・・・・



かほはどこかで重い荷物を下ろした清々しさを感じていた。



どうして?


なんで?


もう悩むことはない。

疑ったり、不安になったり…


そんなことに疲れていた。




このまま…

このまま感情が収まっていってたら・・・・



かほが佳奈子に引き返していたら・・・





佳奈子は病気にならずに済んだのだろうか…?





今でも幼い子供を相手に

天職だと信じていた

保育の仕事を続けていただろうか…?





人生の転機というものがあるとしたら

佳奈子にとって、よしきとの出会いが

人生を大きく変えた出来事だと言えるだろう。




例え地獄との戦いだったとしても

それが、与えられた運命なのだろうか…?




偶然ではなく、必然的な……



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