よしきはかほを抱きしめ 「愛してるのはかほちゃんだよ ありがとう・・・・」 そう言うと、立ち上がり行こうとした。 「待って!! もう行っちゃうの?」 かほは泣きながらよしきにしがみついた。 「かほ…解ってくれたんじゃないの? 今僕らがこうしてる間に彼女は暴力を受けてるんだよ?! ……早く行かなきゃ!」 かほを振り払い よしきは車の鍵を取り玄関へと進んで行く。 仕方なくかほもそれに続いた。 もう諦めるしかなかった。 止められなかった。 よしきの意志はかほの想像以上に固かった……。 .