2005年12月25日X'masの夜…


前日の雪がまだ残る小さな町の片隅で

《かほ》は消えて行った。


傷口から溢れ出る鮮血が

真っ白な雪を赤く染めて行く…


今までの苦しみ、哀しみ

そして愛しさまでも流れていくかのように…



少しづつ冷たくなって震える体と

段々と失くなっていく意識の彼方に

遠くサイレンの音が聞こえる…




意識が戻り気がついた時には

もう《かほ》ではなくなっていた。

いや、消したのだ。

全ての記憶を封印するかのように・・・・・