「明日、卒検……受けます…」
里緒がうつむいて言った。
「そうか。がんばれよ」
平然を装いながらも、俺の心臓は早鐘のように響いている。
里緒ならきっと一発で合格するだろう。
彼女に会うのは明日で最後………
「これ…」
ためらいがちに里緒が何かを差し出した。
メモのようなものだった。
「…あ……」
メモを開くと、携帯の番号とアドレスが書かれていた。
「私…青柳さんともっと仲良くなりたいです。
もしよかったら……メールください…」
うつむいたままの里緒からメモを受け取った。
「ありがとう。
…じゃぁ、後でメールするな」
そう言うと、里緒は顔をあげ「はい!」と言い嬉しそうな顔をした。
これで俺の中で一つの思いが確信的なものとなった。
きっと里緒は俺の事を男として好意を持っている。
そして、俺も……。
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