戀々 -ren ren-



その日は、彼女と出会った日のように暖かく晴れた日だった。


昼間の空に雲はなく風はおだやかに流れ、春の日も近いことを告げているようだが、夜の空は冬らしく澄んだ空気にあふれていた。




気付けば3月も半ばにさしかかっている。




全教習を終え、最終時限の教習を終えた教習生たちを見送りながら会社を後にした。



車に乗りエンジンをかけ寮へ向かう。
寮まではほんの2、3分の距離だ。


寮の駐車場の辺りまで来ると二つの人影があるのが見えた。
そして地下駐車場への入り口で、その二つの人影が相川君と里緒だということに気がついた。



車の中から二人が俺の方を見ているのがわかった。
軽く会釈をし、駐車場へ入って行った。



―二人はいつも何を話しているのだろうか…




そう思いながら車を止め、ロッカーへ行って私服に着替え始めた。




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