「なぁ、お前って彼女いんの?」
しばらくして相川君が話し出した。
「いたら休みに男だらけの寮なんかに籠ってるわけないよ」
「そらそーやなっ」
「相川君は?」
「俺か?俺はインプレッサ君が恋人や」
「ちょっと相川君!せめて"インプレッサさん"にしてよー」
インプレッサは相川君が念願かなって去年買った愛車。
そして里緒が将来乗りたいと言う車。
あぁこんなところにまで俺は嫉妬するのか、と自分がたまらなく情けなくなった。
「まぁ…でも…里緒ちゃんとかえぇなぁ。
かわいいし、趣味も合うし…」
そう言って相川君は黙って食事を続けた。
思いがけない言葉だった。
なんだかんだ言っても、相川君は教習生に手を出すことはないと思っていたから…。
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