午前の技能教習を終え、校舎へ戻る途中で相川君と楽しそうに話す里緒の姿を見かけた。 「…正夢かよ」 フッと自嘲気味に笑い、そのまま通り過ぎた。 通り過ぎる瞬間、二人がこちらを見ているような気がした。 指導員室で昼飯を食べていると、相川君が戻って来た。 「おー、お前なんでさっき声掛けへんかったん?」 「なんのこと?」 俺は気付いていないフリをつらぬいた。 「…いや、ええわ」 相川君は俺の言葉が腑に落ちないようだったが、そのまま黙って食事を始めた。 .