戀々 -ren ren-




やっぱり私ってアホ。



そう思いながら床に広がったペンを拾う。
















「筆箱落とすの好きだね」


吉岡昇太が席を立って、彼の足元に落ちていたペンを拾ってくれた。



「別に好きで落としてんじゃない……」


しゃがんだままでいると、吉岡昇太が目の前に来て一緒にしゃがんだ。




「吉岡君…頭いいのに居残りなんだ」



「あんたと一緒にすんなよ。
テストの日休んだからだって」



吉岡昇太が笑う。



「数学8点だったんだろ?」




「なんで知ってんの!!???」


愛加にしか言ってないのに!!!




「教室で言ってんの聞こえた」



「嘘……ありえない……」



吉岡昇太に聞こえてたってことは周りにも聞こえてたんだ…。
恥ずかしくてどうにかなりそうだよ…。




.