「…カッコ悪いね。本当にごめんなさい」
しばらくしてようやく涙もおさまり、改めて吉岡昇太に謝罪した。
「………
何か、甘いもんでも食いに行こーぜ」
吉岡昇太は満面の笑みで言い、歩き出した。
その笑顔が彼が言わんとしていること全てを物語っているようだった。
「……ありがとう」
絶対聞こえないくらいの小さい声で呟いた。
だって何だか恥ずかしい…
「ん?何か言った?」
「何でもなーい!
それよりさ、この前言ってたケーキ屋さん行こうよ!」
私は勢いよく立ち上がり、吉岡昇太を強引に引っ張って歩き始めた。
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