あんな最低野郎!
とか思うくせにいまだに関係を切れない自分がいる。
何度か体の関係も持ってしまった。
その度に、愛加に怒鳴られ慰められ……
悪循環。
もう終わりにしなきゃ。
『なぁ…』
雄二の声に一気に引き戻された。
『やり直そうぜ』
その言葉に心がぐらつく。
「か、彼氏いるから無理」
咄嗟についた嘘だった。
愛加は相変わらず身振りで"早く切れ"と言う。
『……はは、ありえねぇ。
嘘だろ、ソレ』
「う、嘘じゃない!」
『ふーん。じゃぁ会わせろよ。
名前は?』
「よ、吉岡だよ!吉岡昇太!
あんたになんか会わせないから!」
―――ブッ
私は乱暴に電話を切った。
どうしよう
頭にパッと浮かんだ名前言っちゃった……
「ねぇ、俺が何?」
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