異能力者達の夕暮


一瞬と言うほどではなくまぁ5瞬ぐらいか、血が吹き出た。

もちろんのごとく美少女のほうだ。

蒼はあれだけの出血をさせておいて返り血一つ浴びていない。

ムカつく、うんムカつく

「行くか」

蒼はそう言って微笑む。

「殺してない?」

私の質問に蒼は頷く。

「嗚呼」と。

「蒼さん」

と呼び止める声が聞こえた気がした。

多分気のせいじゃない。