また一緒に帰ったその日を境に、



学校で流れた俺とありすちゃんが付き合ってるっていう噂。



否定すんのは簡単だけど、



ありすちゃんを傷つけてしまいそうで、



俺は否定も肯定もせず、



ありすちゃんと曖昧な関係を続けていた。



カッコよく言えばそんな感じだけど、



悪く言えば、ひと言、



「都合のいい関係」だな。



俺と瑠璃のことを言わずに、



俺はもう何度もありすちゃんを抱いていた。



「大好き……悠…」



俺の腕の中で親しげに俺の名前をつぶやくありすちゃん。



けど、俺は1度もまだ、好きだとは言っていないまま。



俺の「好き」だという言葉は、



瑠璃のためにあるものだから。



ズルくて、最低な男の言い分だよな。