瑠璃が大切な存在だと分かってはいたけど、



自分が思ってた以上に、瑠璃のいなくなった事実は、



俺の心ん中に大きなすき間を作っていた。



バレンタインのあの日に、



偶然出会えた瑠璃の妹の真理ちゃん。



帰り際に俺に教えてくれたメアドにも、



結局一度も目を向けることなく、



毎日が「瑠璃なし」のままで、



ただ淡々と過ぎていく。



そんな自分の無力さに嫌気がさす。



俺はどこまでもちっぽけな男だと実感するから。



前より学校を休むようになっている俺がいた。



気力もなく、心ん中が空っぽになったような、



そんな風に無気力になっていく自分を、



俺自身はどうすることも出来ずにいたんだ。