真理ちゃんは俺に向かって小さく会釈して、



駅の方向へと今度はひとりで歩いて行った。



俺はまだ立ち止まったまま、



ただ呆然とその場にいるしかできなかった。



真理ちゃんは瑠璃の妹。



その妹ですら、瑠璃がどこへ行っちまったのか、



本当に分からないのだとしたら、



俺がいくら探したって、見つかりっこねぇってことじゃん?



そう思ったら余計にまた力が全身から抜けていくようだった。