次の打席は七海。

バントをしっかりと決め、柚を進塁させることができた。


ワンアウトランナ3塁。


そして次の打席は4番の和由。



コキ!!



和由は三先のフォークにひっかかり、ショートへのゴロ。

ショートは柚をちらりと見て場所を確認する。

柚は走るそぶりを見せて、ショートへプレッシャーを与える。

ショートは柚を気にしながらもファーストへ。


「お・・・・・・!」


黒須先生が体を前のめらせた。


「・・・・・・セーフ!!」


「おーっしゃ!ラッキーラッキー!」


柚のプレッシャーが、ショートに焦りを与えたのかもしれない。

ショートの送球は乱れ、ファーストはベースから足を離してしまったのだ。




ワンアウト1、3塁。




東実にとって絶好のチャンスがやってくる。

打席は5番の俺。