【完】青春PLAYBALL!!

「だよな。じゃ、その通り返しておくかな」


『いるよ』っと・・・・・・。

これでいいかな。

俺は送信ボタンを押した。


バスから降りて修平と別れるとすぐに、綾からまた電話がかかってきた。

こんなに電話がかかってくるってことは、重要な話なのかな?

しばらくためらったが、俺は電話に出ることにした。


「もしもし」


『あ、尚哉?後ろ見て』


「え?後ろ?」


後ろを振り返ると、土根高校のセーラー服に身を包んだ綾が、笑顔で手を振ってこちらに向かって走ってきていた。

初めて見る綾のセーラー服姿は新鮮で、可愛い。

つい最近まで付き合っていたこともあって、俺はなんだか気まずくて上手く笑えないのに、綾は前と変わらない同じ笑顔で笑っている。


やっぱり、メールで話すのと直接会うのは全く違う。