【完】青春PLAYBALL!!

「黒須先生は、柚がワールドカップに出場しないことに反対なんですか?」


「そりゃそうだ」


黒須先生の言葉で、辺りの空気がピンと張りつめた気がした。


「いや・・・分かってるんだ。柚が言ってることは分かる。お前と・・・仲間達と最後に一緒にいたいっていうのは」


俺のこわばる表情を見て、黒須先生が手ですまんの合図を送る。


「ただ、あいつ大きく騒がれただろ?辞退って話しになったら、周りに騒がれて傷つくんじゃないかって不安になってな」


そうか・・・黒須先生は大人だな。

俺と違って、そんなことまで考えてたんだ。



だけど・・・・・・。




「俺、柚ならそのくらいへっちゃらだと思うんです。ずっと男の中でやってきたタフなやつだし。それに・・・もしそうなったとしても、黒須先生だっているし、美和子さんだっているし。和由だって、ハルだって。他のみんなも柚の味方です」