【完】青春PLAYBALL!!

「ストラーイク!」



ワァーーーーーッ・・・・・・



土根高校のベンチとスタンドから歓声が沸いた。


「くっそ」



野田先輩が悔しそうにベンチにドカっと座り、ヘルメットを脱ぐ。


「かなり落ちてたな。あれは仕方ない。次狙っていこう」


オダジ先輩が野田先輩の肩をポンと叩く。

三先から投げられたボールは高速フォークだった。


「あそこまで速いフォーク。さすがに打ち取れないわ。配球読んで違う球打たない限り厳しい・・・・・・」


野田先輩がじっと三先のピッチングを見つめる。


四番は和由。

和由がバッターボックスに入る。



サインは・・・・・・



ベンチにいたメンバー全員が息を飲む。


「和由にかけてみるぞ」


黒須先生は腕を組むと、ニッと力強く笑った。