【完】青春PLAYBALL!!

修平がベンチに向けてガッツポーズをする。


「若干目線が上だな」


七海が失笑しながら修平にガッツポーズを返す。


「スタンドに相川さんいますからね。仕方ないですよ。毎度のことです。」


宮田が笑顔で拍手する。


「こんな場面ですら彼女さん一番なんて、修平先輩はお気楽ですよ」


ちょっとだけ毒をはいた和由も、修平のバントに感動したのか拍手を送っていた。


拍手をしながら和由は、黒須先生とひそひそ話しをしている。

いったい何だろう・・・・・・?



二番は三年の加藤先輩。
ここは手堅くバントで攻める。

一球目で綺麗に決まり、ワンアウト、ランナー二塁。



三番は野田先輩。

野田先輩は左バッター。

次の四番の和由も左。

うまくいけば一点が入るかもしれない。


東実高校のスタンドの管楽器の音がより一層強く、空を駆け渡る。