【完】青春PLAYBALL!!

「なん・・・だよ」


俺はしばらく携帯を見つめていた。

携帯を見ているうちに自然と口角があがる。


「じゃあ俺は、一緒に練習してきた柚を思い出して頑張る」


携帯に向かってぽつんと呟いた。



柚と離れるってことが寂しくて、不安でしょうがなかったのに。

柚のたった一言で、離れていても心強いってそう思った。



晴れ渡る梅雨あけの空を見上げながら、俺はすがすがしい気分になった。


「俺は・・・やれる!」


俺はズボンのポケットに、大切に携帯をしまい込むと、東実高校のグラウンドへ向かって走った。