【完】青春PLAYBALL!!

柚が手の汗をユニフォームのズボンに拭っているのが見えた。

いくら柚でも、やっぱり不安なんだな。


自分が一番に望む相手との勝負なんだ。


声をかけて励ましたくなった。


「大丈夫。今の柚なら三先と互角に戦える」


「う・・・わ」


柚が俺の言葉に驚き、見つめた。


「え?何?」


「いや、柚って名前で呼んだから・・・ちょっとビックリした」


柚の言葉にハッとする。

「あ・・・ごめん。つい・・・なんでだろ」


柚は俺の言葉を聴いて、少しだけ考えた後、こう答えた。


「・・・・・・同じとこにいるからじゃないかな?」


柚はにこっと笑うと、集合がかけられたダイヤモンドへと向かって駆けだした。