【完】青春PLAYBALL！！

「なんかお前ら大丈夫みたいだな！」


心配そうに俺たちを見つめていた修平も、安心したのか、カラっとした笑顔になる。


「まぁ付き合ってる期間より、幼なじみ歴の方が長いしね。こんなことでへこんでたらもったいないじゃん。私、これでももてるし」


綾の言葉に苦笑いがこぼれた。



俺たちはいつもと変わらないやりとりをしながら電車に乗り込んだ。

綾は変わらず、当たり前のように俺の隣に座る。


電車に揺られた俺はいつの間にか眠っていた。





・・・・・・夢を見た。



小学校に入学したばかりの俺。

大きなランドセルを背負って、綾の後ろを追いかけている。

昔の俺は綾がいなくちゃ何も出来なかった。

小さな綾が後ろを振り返りながら、何度も何度も俺を励ます。


「大丈夫。尚ちゃんが来るまで、待ってるからね」




ありがとう綾・・・・・・。