【完】青春PLAYBALL!!

みんなが笑う中、柚は紙を手に、一人俯いていた。

みんながその様子に気づき笑いを止める。


「汐崎さん・・・・・・?すいません。勝手なことして迷惑でしたか?」


宮田が心配そうに尋ねた。


「ううん。そうじゃ・・・ないの」


柚はフルフルと小さく、首を振った。





タチッ――――――・・・・・・





その時、柚が持っていた紙の上に、柚の涙が落ちた。

それはいくつもいくつも落ちて、紙がどんどんよれよれになっていく。


「ごめん、せっかっく作ってくれたのに・・・ウッ・・・ぬれちゃ・・・ヒッ」


「柚・・・・・・」


まもりが、そっとハンカチを差し出す。


「ありがとう」


柚はまもりのハンカチを受け取ると目にギュッと当てた。