【完】青春PLAYBALL!!

『尚哉は、無理して汐崎さんと一緒にいて辛くないの?』


綾に別れを切り出したとき、俺は綾に言われた。


『私といた方が楽なのにね』


綾は冗談っぽく笑いながら、別れを受け止めた。



そうなんだ。

自分の弱音を吐ける綾といた方がきっと楽だ。

だけど、それじゃあ甘えるだけで、俺は前に進めない気がしたし、綾の気持ちを満たしてあげることは出来ないと思った。




俺は一人で考えたくて、屋上へ向かった。


屋上に寝ころんで空を見上げる。

目を瞑ると眠気が俺を襲った。


最近寝られなかったからかな・・・・・・。


一時間目が始まるチャイムが、ぼんやりとした意識の中でうっすらと聞こえたけど、体が動かなかった。