ピピピ・・・ピピピ・・・・・・


携帯の電子音で目を覚ます。


今日は柚が強化合宿から帰ってくる日だ。

カーテンを開けて、昇ったばかりの太陽の、うっすらとした光を浴びる。



昨日の夜、柚から連絡があった。


『今日の夜帰るよ。朝練!明日から行くから。木波と練習出来るの楽しみにしてるよ』


携帯を見ながら考える。

柚はいったい俺に、どんな感情を抱いてメールしてるんだろう。


同志みたいな関係って言ってたけど、三先とああなった今、俺とこうしていることは、三先に対して失礼なんじゃないか?


だけど、俺のその感情はいつの間にか心の片隅に寄っていた。


そんなことよりも、柚が俺の元へ帰ってきてくれることの方が嬉しかった。



三先とキスをしているところを見て。

気持ちに気づいて・・・・・・。


苦しかったはずなのに。