ハルの笑いかけた笑顔に反射するように、笑いながらキャッチボールをする柚。

俺とのキャッチボールの時には見せない、どこか安心しきったような笑顔。


それを見るたびに俺の心がツキンと痛む。



もっと柚に近づきたい。

もっと分かち合いたいと、俺の心が求めている。

これはきっと、「同志」だって言ってくれた柚に対する嬉しさからきてるんだろう。



「おっし。ハルとのキャッチボール終了!こっからは木波とのバドミントン練習だから」


「えーーーっ!柚さん、俺まだまだ相手できるっすよ」


「あんたは、黒須先生と一緒にトスバッティング。打率あげなきゃでしょ!」


柚はハルに言い放つと、こちらに向かって走ってきた。


柚と俺はこの春から投力をつけるために、朝練の後半は体育館でバドミントンのスマッシュをうつ練習をしていた。


一人50本。

これが肩の力をつけるいい練習になる。