練習を終え、着替えをしようと思ったのに狭い部室は満員だった。

これ以上入ったら着替えが出来なくなりそうな雰囲気だ。


一年生の入部部員はあれから2人増え、プレーヤーは計5人となった。

部員全員を合わせると12人。



俺は部室が空くのを待っている間、グローブを磨くことにした。

ベンチに座りその下から、グローブを入れていた布袋を取り出す。

中から箱に入ったグロースとスポンジを取り出す。

グロースをスポンジにつけると、久しぶりの強い匂い。

使った後の手からは、なかなかその匂いがとれない。


懐かしい匂いだ。


俺は優しく、グローブにグロースをつけた。