【完】青春PLAYBALL!!

ブブブ・・・ブブブ


俺は携帯のバイブ音で目覚めた。


柚からの電話だった。


「もしもし」


『木波、今どこ!?グラウンドにいないけど!』


「あ・・・汐崎?部室だけど」


『部室か!そこは見るの忘れてた!』


という柚の声と同時に部室のドアが勢いよく開いた。


柚の眉間にはしわが寄っていた。


「木波、あんた何やってるの!?昨日倒れたのに」


「え・・・・・・?だって俺もう元気だし」


「バカ!今日くらい休めばいいのに」


柚は俺の隣にあるパイプ椅子に座り、息を切らせながら首を下げた。


「汐崎は、部活休みでも朝練来るだろうなと思ってさ」


柚はその言葉を聞くとゆっくり顔をあげ、俺を見た。