【完】青春PLAYBALL!!

次の日。

俺は始発のバスに乗っていた。


朝練を続けてきたせいか、気づけばこのバスに合わせて準備をしている俺がいた。


「あれ?そういえば・・・来てない?」


俺は携帯を開いて受信メールを確認した。

いつもなら朝が弱い俺のために柚が、


『起きろ、木波!』


ってメールしてくれるんだけど。


さすがに昨日倒れたから気を使ったのかな。


バスから降りて東実高校へと向かった。


「あれ?いない」


いつもならこの時間になると、柚がグラウンドを走っているはずなのに。
そこには柚の姿は無かった。

部室にいるかもしれないと、部室の扉を開けて中を確認するが、いない。


『朝練しないのか?』


俺は柚にメールを送った。


部室のパイプ椅子に座り机に突っ伏した。

こうやって眠そうにしてると、柚がいつも決まって背中を叩いて気合いを入れてくれるんだ。


「ふあ・・・眠い」


昨日寝ていないせいか、俺は強い睡魔に襲われた。