修平は寝癖のついた短髪をワシワシと掻き回しながら、照れくさそうに言った。 「嬉しくてさ。だから綾にメールしたんだ。俺、お前がまた野球やるって言ってくれて嬉しかった」 「……」 「どんな理由にしてもさ、また一緒にやれるって思うとすげえ嬉しい」 「……」 「頑張ろうな!」 修平の邪気のない笑顔が胸にズンと、重くのしかかった。 俺が野球をやめようとした理由。 それは――――。