【完】青春PLAYBALL!!

4人で保健室を出ようとすると、綾が丁度やってきた。


「尚哉、顔色良くなったね。これ途中で飲んでいって。細かく水分とったほうがいいから」


綾は俺にポカリを1本持たせてくれた。


「・・・・・・もう、一人で飲めそう?」


「え!?う・・・うん。ありがとう」


俺はあの時口移しされたことを思い出した。


そうだった・・・・・・。

俺綾に・・・・・・。


俺はなんだか急に恥ずかしくなって綾からをそらした。


「ていうか、修平!」


綾は突然大きな声を上げ、修平に詰め寄った。


「な、なんだよ」


修平は綾の剣幕に押され、たじろいだ。

柚とまもりは驚いたように綾と修平を交互に見ている。


「あんた、小学校から尚哉のこと見てたのに気づかなかったの?尚哉は、無理しても顔に出ないの!人より我慢して練習しちゃうの!気づきなさいよ!」


「あ、綾?そんな別に・・・俺、気にしてないから!」


あまりの綾の剣幕に驚いた俺は、綾の肩に手を置いて、綾と修平の間に割って入った。


「だけど・・・・・・」


綾は潤んだ目で俺を見つめた。


ドキっとした。


綾、俺のために泣いてくれてるのか?