練習試合の後、まもりちゃんと二人でスポーツ店に向かった。


「なんかデートみたいだね」


街へ向かう電車の中、俺はいつもの調子でまもりちゃんに話しかけた。


「え・・・そうかな?」


頬を赤らめるまもりちゃん。


まんざらじゃないかも!


「雨やんだの残念。濡れたらもっといい男になるんだけどなあ」


そんなつまらない冗談も笑って聞いてくれるまもりちゃん。


スポーツ店に行く前に、2人でご飯を食べた。

俺がお米を食べたいって言ったら、


「じゃあ、修平君が行きたいところついていく」

だって。

ついていくとか可愛いし!!


俺、いつもおちゃらけてるから、女の子達って俺の事若干下に見てるんだ。

特に綾なんてひどいもんだよ。

俺を邪険に扱ってさ。

けど、このまもりちゃんって子は・・・俺のこと立ててくれるっていうか・・・・・・。


そういうのって男としてすごい嬉しい。


可愛い。

可愛すぎるよ。

胸がキュンてした。

本当にキュンって音がしたんだよ。


体全体が心臓になったみたいにドクドクと波打った。

16歳にして初体験。

これが好きってことなんだな。