月のしずく

永倉は気が付いたら乃愛を抱き締めていた。


「つらかったな…俺だったら耐えられねぇ。
お前、強いよ。」


「同情なんて止めて下さい。
余計つらくなります。」


「同情じゃねぇ。
哀れみだ。」


゙殴ってやろうか"


乃愛は思わず拳を握った。