「入学式の時のこと覚えてますか…?」 取り敢えず、謝らなければと頭の中でいくつかの謝罪の言葉を並べる。 だけど口から出たのは突拍子もない質問だった。 これには私も驚いた。 緊張しているからなの? いや、でも思った以上に緊張はしていない。 「…知らねえ。」 帰ってきたのはそっけない返事。 まあ、そうだよね。 覚えてるわけない。 話し掛けてもらったことでさえもう奇跡に近いのに…。 それ以上を求めるのは反則。 でも、私にとっては 大切な思い出だったから…。