俺の名を聞いた女の表情は固まった。 これが当たり前の反応。 そして次に紡ぎ出されるのはきっと謝罪の言葉だな。 そう思っていた。 だから、口端を上げ笑った。 ─優祢side─ 「俺は獅子吼尋だ。」 相手の口から出た名前は私が想っていた彼の名前。 確かに今まで実物を見たことはない。 初めてあったあの日も急いでいて顔を眺める余裕もなかった。 * 「このままじゃ遅刻…。」 志高学園の入学式。 あと5分で入学早々の遅刻。 流石にそんなことは嫌だから嫌いな長距離を走った。